⑩〈問題〉


「政治献金使用を禁じる」のスタンプを推した紙幣。(紙幣へのスタンプ押印は違法でない。)
「全米の紙幣にこのスタンプを押したい」ワイデン氏の個人活動である。
 http://www.stampstampede.org/

ベン& ジェリーズ
ベン・コーエンとジェリー・グリーンフィールド、“落ちこぼれ”2人組がポケットにあった5ドルで、通りすがりの「アイスクリームの作り方講習会」を受けた。そこで得た知識で立ち上げたのが、ベン& ジェリーズ。米国最大手のアイスクリームブランドである。
「社会を良くするために何かしたい、しかも楽しい方法で」、という漠然とした考えを持つ二人のヒッピーの若者が、たどり着いたのが「アイスクリームを売ることで社会問題に対する意識を広げる」という方法だった。B&Jのアイスクリームは、材料も、放し飼いされている牛からとれた牛乳や、元囚人が社会復帰のために働いているベーカーリーでつくられたクッキーチャンクなど、社会的観点で良いものを仕入れている。その結果商品が割高になってしまっても、よい農場やよいベーカリーに資本がながれていくことで、ビジネスを行いながら良いサイクルをつくっていくことができ、その結果、この世の中を良くしていくと考えている。
この思想性が広く受け入れられ、現在では世界的な社会的企業(ソーシャル・エンタープライズ)として知られる。
W+K Tokyoが手がけたベン& ジェリーズの最初の仕事は、「選挙に行ってアイスをもらおう」キャンペーンだ。これが見事に成功する。若者の投票率の低さが社会問題化している日本だが、国内のクリエイティブから、軽妙かつシニカルに選挙をイベント化する発想はなかなか出てこない。日本の状況に精通しつつ外的視点をあわせもつ、W+K Tokyoならではだ。
W+Kは、たとえばタバコ産業や東電など、不正企業の仕事を受けないと決めている。ベン&ジェリーズをはじめ、資本主義のサイクルを内側から変える可能性をもつ企業と積極的に関わっている。

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