次のデザイナー
非デザイナーとは「DeSs」の造語だ。
・「直接的にはデザインやアートディレクションをしない人」
・「グラフィック的能力以外でデザインする人」
デザインという言葉が広義に使われる現在、グラフィックデザイナーがデザインという呼称を占有していることにもはや違和感がある。いっそズアンナーなど別の呼び名をつくったほうがデザイン界隈を整理できる気がしつつ、この講義では仮構として、長谷川に〈非デザイナー系〉の役をつとめてもらった。
〈非デザイナー系〉の表現からは、「集合知」「一周した既視感」「ツルっとした仕上がり」といった印象を受けることが多い。確かに、広告にあたらしい表現を必要としていない今の時代にはほどよいクリエイティブなのだろう。また、半歩先を模索するのが表現ではないかと思う反面、長谷川の言う「個人の能力を継承したチームから生まれるアイデア」「『FF』のルールは民意で改良されていく」という言葉にあたらしい表現形態が生まれる可能性も感じる。
DeSs第2回で新たに加えられたtag〈非デザイナー〉については、今後もさまざまな角度から掘り下げていきたい。