DeSs前文

DeSs

「エンブレム事件」は、グラフィックデザインにまつわるさまざまな問題を露呈しました。しかし、問題の多くは「我々(デザイナー)がサボってきたこと」に起因しているように見えます。我々は、人との関わりをサボり、生活との関わりをサボり、社会との関わりをサボってきた。自分と依頼主とデザインという三角関係だけに注視し、デザインは「解決方法」であり「表現」であると都合よく使いわけ、災害/安保/難民/先人の歴史をデザイン的に看過した。結果、「伝わる説明」や「的確な批評」のための土壌を築くことができず、「エンブレム事件」で噴出した「稚拙でゆがんだ民意」にすら向き合うことができなかった。目の前にはやらなければならないことが山積みです。すでに行動を起こしている方々もいらっしゃいますが、グラフィック体系考察の土壌再構築に着手し、社会への理解を広げないかぎり、本質的な解決には繋がらないと強く感じています。「エンブレム事件」以前から存在する「絶滅危惧種グラフィックデザイン」問題に向き合うために、または、「向き合う意義の有無」の検証のために、勉強 Bar「DeSs(デス)」をはじめます。

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