ジャンル
「横尾さんは1980年ごろ、確信犯で脱デザインの表現をやっていて、カッコ良かった。何で当時みんなこの方向にいかなかったのか不思議だ」
「ピカビアをはじめ、DADAによるタイポグラフィーに強く惹かれた。ADC年鑑、TDC年鑑の表紙はその影響がある」
「葛西さんのモルツの手描きの広告からも影響を受けている」(服部)
デビッド・ホックニー、横尾忠則、葛西薫、テリー湯村、ピカビアなどが服部が参考にするモチーフだ。もはやジャンル化されたと言っても過言でないラインナップだろう。ジャンル化されるにはそうなり得る理由がある。服部が注視するのはその理由だろう。強度、完成度、独自性、普遍性、汎用性……。自分がなぜその〈形態〉に惹かれるのか? それはどう成立しているか?
エステティックな面ではなく、DADAやコラージュといったジャンルのごとの〈形態〉を掴みとろうとしているのだとすれば、それはパクリであるはずもなく、そもそもジャンルはパクれない。
『JEAN-MARC BUSTAMANTE』(横浜芸術館/2002) NY DADA時代のピカビアを参考にしているという